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パナマの僻地で2年を過ごす。それはまさに自分への挑戦でもあり、夢でもあった。電気なし、水なしの究極の生活。この生活を通して感じた全てのことを記録しています

心のこもった手作り糖蜜

2006/10/27


以前、サトウキビを搾るのに馬を利用していることを紹介しました

サトウキビ畑へ早朝からで向き、山刀で切り倒し【トラピッチェ】という搾取する所まで運び、馬の力を利用して樹液を搾ります。そうやって搾った樹液の水分 を蒸発させながら糖蜜を採取していくのです。と、簡単に書きましたがその作業はかなりキツい労働です。

この行程を全て手作業で行い、苦労して作った糖蜜が、写真のように 近所の寿民に販売されています。そのお値段1リットル50円(50セント)。

サトウキビの搾取を馬で行い、かつ搾取した液を煮込むのに薪を炊いて行っている為、1日に最大で20リットル程度しか生産できないそうです。

つまり、 1000円(10ドル)です。

毎週1回糖蜜作りを行っているということなので、ひと月あたり4000円(40ドル)です。パナマの田舎で生活していくにも 最低200ドルはないと厳しいと言われています。これだけで生活を賄うことができる訳もありません。そこで、おじさん達に「もっとお金をとっても良いのに 何でそんな値段なんだ?」と聞いてみることにしました。

おじさん曰く

「昔からこの値段で売っていたし、今更になって値段を上げると皆から不評がくるので、この値段で良いんだ。それに自家消費のために作るのが主な目的で、販売が主ではないから別に良いのさ」

と、いわれてしまいました。パナマ人って本当に優しい人たちだなぁと思うと同時に、自分の考え方が自己中心的すぎることを反省させられました。

今日も空きビンを持って近所の子供達が、おばちゃんに糖蜜を求めてやってきます。

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