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パナマの僻地で2年を過ごす。それはまさに自分への挑戦でもあり、夢でもあった。電気なし、水なしの究極の生活。この生活を通して感じた全てのことを記録しています

コーヒー1杯の価値

2006/10/26


先日、いつもお世話になっているおじさん夫婦と一緒にコーヒーの収穫に行ってきました。コーヒーの木を見たことある人は少ないんじゃないでしょうか?

一見 プラムのような素敵な木の実を付けた木なんです。コーヒーは基本的に日光と日陰の比率が1:1である必要があります。なので果樹やバナナの木と一緒に混植 をするのが普通なんです。


今回は、熟した果実をもぎ取る作業でした。その後は、中の種子の部分を取り出す為に写真のように実を乾燥させ、川で腐った果肉を洗い落とし、更に良く乾燥 させます。その後、鉄鍋で焙煎し手動でまめ引きをしてようやくコーヒーが飲めるのです。ここまで手間ひまかけても、飲料としてのコーヒー1杯の市場価格は 30円程度。この値段は本当に適正価格であることが今でも信じられません。

しかし、彼らはコーヒーをケチケチ売るんじゃなくて、みんなでコーヒーを飲みながら【おしゃべり】することこそが重要であると考えているのかもしれませ ん。この村の人達に限らず、多くの小規模農民は自家消費用にのみコーヒーを作っているだけで、それは訪れてくる客人に振る舞うためでもあるのです。そし て、そのコーヒーの匂いに誘われてなのか、おばちゃん達は日々どこかに集まり、お得意の井戸端会議でおしゃべりしているのです。こういう現状をを見ている とパナマ人の本当の優しさが垣間見えてきます。

また、パナマ人はコーヒーにものすごい大量の砂糖を入れます。だから、みんな恰幅の良いお腹を抱えています。このコーヒーの甘さは日本人にとっては尋常な 甘さではありません。ただ、これが彼らにとっての【普通】なんです。普通である以上受け入れるしかありません。今でこそ激甘コーヒーに慣れたものの、パナ マに来て初めてこのコーヒーを飲んだ頃は苦痛で仕方ありませんでした。

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